広瀬八幡宮秋祭り 上沼田神楽
2005年10月23日 岩国市錦町広瀬神社で奉納された上沼田神楽を見に
初めて友人と二人で訪れました。
広瀬神社は町の小高い丘の上にあり、高い木立に囲まれています。
当日は神楽もあり、神輿も出るので、午後から人が集まってきました。
まず最初は「天神地祇」。
神社等の奉納の祭には必ず最初に舞われます。
いわゆる清祓いの神楽で、この舞により神庭を清め、神々を迎え入れます。
皆様なんとも派手な衣裳です。
「火の神」
伊耶那美命は火の神を産んだ為亡くなられました。
妻の死に怒り悲しむ伊耶那岐命は、各地で禍を起こす火の神を切り倒します。
床の後方から煙がもくもく。
神楽の見所の一つは演目に合った演出でしょうか。
裏方さんもご苦労さまです。
「事代主神」
豊葦原を支配しようとする天照大御神は使者を立てて、
大国主と事代主の神々との交渉の末、ついに国を譲り受けます。
「黄泉醜女」
伊耶那岐命は死んだ妻を甦らせるため黄泉の国へ向かうが、
妻はもう黄泉の国の住人となっており、醜く変わり果てた姿を見られた伊耶那美命は
激怒して鬼人達を向かわせる。
出てくる、出てくる、鬼がいっぱい。
所作がユーモラスな所もあるけど、あんまり沢山出ると結構気持ち悪い。
黄泉の国って、こんなのかも・・・・
傍らでは神輿を上げる声援が聞こえる。
お花の神輿の中には子供が二人(?)落っこちないようにしがみついてる。
でも、そのスリルが嬉しくて楽しそう。子供の頃の良い思い出になるよね。
ついに登場!「八俣大蛇」
頭が八つ、尾が八つの大蛇なんだけど、ここでは五つ勢ぞろい。
いろんなスタイルの大蛇のポーズを披露してくれました。
時々、見物客の方まで飛び出してくるので、子供たちはドキドキしながら
恐がったり、面白がったり。
須佐之男命と大蛇の壮絶な戦い。
大蛇は火を噴き、須佐之男命は剣を振るう。
クライマックスともなると、太鼓の音もまるで龍神が現れるほどに大きく森に響きわたる。
結構迫力あって凄かった!
とうとうやっつけましたー!
わかってるストーリーとは言え、目の前で見る楽しさはまた、格別。
「八俣大蛇」は50分前後の長時間の演目でした。
舞手の方々も、楽人の方々も大変だったことでしょう。
こんな素晴らしいものをタダで見られるなんて、すごく得してると思わない?
こういう山間の集落で奉納される神楽は大好き。
素朴な人々と自然と神々とが集い、一体となれる瞬間がここにある。そんな気がします。