三作神楽 7年祭・式年祭

三作(みつくり)神楽は、周南市北西部の和田地区三作(林、原赤、中村の3自治会を合わせて三作という)に
古くから伝承され、7年ごとの式年祭で地元河内神社に奉納されます。
平成12年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。

とにかく我々大波野神舞としては、7年に一度のこの大祭を見逃してはならない!と
胸をわくわくさせて出かけて行きました。
何と言いましても、国指定の無形文化財ですからね。

とは言え、この日は朝7時半から夕方の7時頃まで
行なわれている神楽なので、
お昼頃から見れればいいかぁ、とのんびり出かけました。

「小原河内社の神楽」
演目は全部で23番あるのですが、これは9番目
小学生の子供さんがペアで舞っておられました。

ちょうどお昼時で、
お接待で、おむすびとあったかい豚汁をご馳走になりまして
関係者の方々ありがとうございました。
「柴鬼神の舞」

いたづら者の鬼神が正義の神に変身するっていう話だっけ?
それにしても、観客のあっちこっちへ棒をつついて
小さな子供さんは恐くて、大泣き!
でも、この鬼につつかれると何だか福がやってきそう・・
かわいい楽師たち

小学生の女の子たちが多かったかな?
こんなに沢山の可愛い笛の奏者は見たことない。
きっと夏休みに猛練習したのでしょうね。
「小原大番社の神楽」

大人の演じる舞の合間に舞われる
子供による神社の舞がこの三作神楽の特徴なのでしょう。
二人で組になって何度も演じるので
朝からさぞかし大変なことだったでしょう。
よく頑張りました。
「四つ太刀の舞」

若者四人による刀の舞
なんとなく鉢巻姿が勤皇の志士というか、白虎隊というか
思い起こさせました。
でも、セリフは「八雲たつ〜出雲八重垣妻篭に〜」
って言ってましたから、須佐男命と関係あるのでしょうね。
高いジャンプ!
これも三作神楽の特徴ですね。
「小原大元社の神楽」

合間に入る子供さんの舞。
昔もこんな風に子供さんが舞われていたのでしょうか?
遠い昔にタイムスリップしたような感覚・・・
三作伝承館の横に建てられた神殿。
ウチのと違って、屋根つきの大掛かりなものである。
前日の天気予報で雨になるかもしれない恐れがあったので
青いビニールシートが掛けられているのでしょうが
あれが無いと、もっと内部が明るかったのに・・・

夏切(なぎり)という地名だけあって
この地区は本当に寒かったです。
「三方荒神の舞」

いよいよ、お待ちかねの舞。
初めての私はわくわく・・
やっぱりジャンプするんですね!
さすがに跳躍力も高く、三人揃っって、お見事!
天上から吊るした紐がどうなるのか?
三人それぞれ紐を持って、ぐるぐる回ったり
交替にターザンみたいにしている内に
紐はよられて一つになっていく・・・
そして下で二人が紐を引っ張って支えている間に
一人が足を掛けながら上へと登っていく。
足袋の親指の間に紐を挟んで、すっすっと
楽に登って行くように見えるけど
実際は大変な技術がいるんだろうなー。
天上のてっぺんに登りきると
片足を紐に掛けて、片手片足を開きます。
すごーい!サーカスみたい!
バランスが難しそ〜。
しかし、カッコええ〜わぁ!
感心していると、それだけじゃなくて
降りる時は逆立ちで降りてくるのねー。
これが一番難しいんじゃなかろうか。

これをを三人が順番にやってのけるのですから
この技のできる男性が最低3人はいないと
できない舞でありますね。

想像していた以上に面白く、見事な舞でした。
拍手、拍手。
「神明の舞」

ウチの舞で言うと、「磐戸」に当たる演目ですね。
ウズメの他にこちらでは沢山の神様が登場しますね。
やたら元気の良い、飛び跳ねる忍者のようなおじさんが
出てきたんですけど、実は彼が手力男命だったんですね。
ウチのと随分イメージが違うので、わからんかったわ。

最後にパッと衣裳がはずれて真っ赤な色に変わるなんて
にくいわ〜。
やっと扉が開いて、天照大神のお出ましです。
と、思ったら、神様たち喜びながら退場でした。
同じストーリーを題材にしながら
演じ方がまったく違うのを比べて見るのも
神楽を見る楽しみの一つですね。
「長刀の舞」

いつの間にか外は日が落ちて暗くなっていました。
さあ、注目の舞です。
たった一人で厳しい表情をして出てこられましたが・・
ぐるぐる、ぐるぐる右手から左手に持ち替えて
東西南北、四方に向いて、ぐるぐる、ぐるぐる・・
普通に手で持って回すだけじゃなくて、
手首に置いて回す。
指の間に挟んで回す。
背中の上で回す。
座って回す。
・・・・・・

すべて左右、四方に計6回づつ。
ぐるぐる、ぐるぐる・・・・
ひえ〜っ!
いつまで続くんだろう・・・
この人大丈夫かな〜
たった一人でもう30分くらい長刀回してるんじゃなかろうか

「いよー、ええ男じゃあ!」
って何度も声援が飛ぶ。

ホント、涙が出てくるくらい、ええ男じゃあ!
演じ終わった後姿には、割れるような拍手!
楽屋に戻った途端、倒れ込んだ姿が見えた。
すごかったー!
超人的じゃったー!


見終わった後、足ががくがく震えたが
寒さのせいだったのか、すごいもの見たせいだったのか・・・
この感動・・・

次に見ることのできるのはまた7年後なのかな?
それにしても、もったいないなー。もっと沢山の方に見てほしかったなー
私はたまたま神楽に関係していて見るチャンスがあったけど。
どこにでもあるような小さな町や村に、本当に素晴らしい伝統芸能が残り伝えられています。
受け継いでいくのは特別な人ではなく、普通に暮らしている普通の人々です。
その人たちを支えているのも普通の人々です。

神楽のある祭りを見るとき、そこに温かな人々と神々が一体となった形を見るような気がします。
三作神楽保存会の方々ありがとうございました。

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